2015-06-26 エテパルマ 「オオヤユウスケくんと作ったんだ」 そう言って原田郁子はピアノを弾いた。 やたらとタイトルの長いその曲は、 いまでもいちばん好きな曲だ。 ぼくは客席の後ろ、 ドアのそばに立って、 約束した女の子が来るのを待っていた。 あわよくばライブの帰りに、 彼女に好きだと告げようと思っていた。